【特集】2021年大化け予想の本命テーマ＆これから上がる出遅れ株

5G(次世代通信技術)関連銘柄

5G関連銘柄とは、次世代通信システム『5G』に関連した銘柄のこと。

この「5G」は、従来の通信システムより"大容量"で"高速通信"を実現する新しい通信規格で、「IoT」や「人工知能(AI)」、ビッグデータとの親和性が高いことから、現代人の生活に幅広く浸透する巨大産業といっても過言ではない。

5G実用化は、2020年より2022年にかけても進められてきていますが、政府の投資金額も超巨大であることから、2023年もテーマ株相場をけん引するであろう主役候補の一つが「5G関連銘柄」といえます。

キャッシュレス決済関連銘柄

キャッシュレス決済関連銘柄とは、電子マネーやQRコード決済など、現金を使わずにあらゆる支払いを可能とする決済サービス、『キャッシュレス』に関連した銘柄のこと。

この「キャッシュレス決済関連銘柄」が脚光を浴びることになった一つの要因が、政府が打ち出した消費税率の引き上げへ向けた「ポイント還元」という軽減税率の施行案。

東京オリンピック開催決定や大阪万博など、これまで以上に"訪日外国人の増加"が見込まれる中、世界と比べてキャッシュレス化が出遅れる日本は、キャッシュレス社会の確立を急ピッチで目指す。

そうした中、キャッシュレス化の普及へ向けていち早く動いたのが「QRコード決済」です。キャッシュレス・QRコード決済を一躍広めたこと言えば、「PayPay（ペイペイ）の"100億あげちゃうキャンペーン"」と言えるでしょう。大手通信キャリア・メガバンクを始め、新規参入を果たすベンチャー企業などによる、顧客獲得へ向けた競争激化が進む「キャッシュレス関連」、2023年も引き続き注目のテーマと言えるでしょう。

外国人労働者関連銘柄

外国人労働者関連銘柄とは、外国人労働者の受入れを拡大する法案"出入国管理法改正案"に関連する、「外国人労働者」に関連した銘柄のこと。

慢性的な人材不足が問題になっている日本は、「介護」「外食」「建築」「農業」を中心に、初年度に最大4万人以上の外国人労働者を受け入れる計画を推進。これら"外国人労働者の受入れ"で恩恵を受ける注目セクターが、「人材派遣・人材サービス」「不動産・居住」「小売」、「教育」など。外国人労働者の生活スタイルに紐づく関連銘柄が広く物色されると予想される。

2022年は新型コロナウイルスが収束に向かえば頭角を見せ始める成長分野と言えそうなので、このビジネスチャンス獲得を狙う企業が、後追いで参入することも想像できる。2023年のテーマ株相場は、外国人労働者に関連した銘柄が市場を沸かすのもそう遠くないかも知れない。

インバウンド関連銘柄

インバウンド関連銘柄とは、訪日外国人の国内消費に関連した銘柄のこと。

このインバウンド消費が一躍脚光を浴びた出来事といえば、中国人旅行者による大規模消費、いわゆる「爆買い」です。現在でも、訪日外国人の増加をけん引しているのは中国人旅行者で、その他、韓国、台湾、香港といった東アジアの訪日客が全体の70%を占め、その数は年々増え続けている。

こうした外国人旅行者の増加に伴い、年々増え続けているのが「インバウンド消費」です。2018年には、4兆5064億円の過去最高を叩き出し、支出内容の比率で高かったものは「買い物」、次いで「宿泊」と「飲食」が続く。

2019年は、アジア初となる「ラグビーW杯2019」が日本で開催されました。東京オリンピック開催によるインバウンド需要は新型コロナウイルスにより残念ながら見込めませんでしたが、コロナが収束に向かい渡航(入出国)制限が緩和される流れとなればインバウンド消費の回復が見込まれ、インバウンド関連銘柄にもアフターコロナ需要を期待した物色の矛先が向かうことでしょう。

蓄電池関連銘柄

蓄電池とは電力を蓄える電池のことですが、地球温暖化への対策として太陽光発電やバイオマス発電など「再生可能エネルギー」を主電力化していく上で“大容量の蓄電池”が必要とされてきています。

太陽光発電は「気象により発電量が変動すること」や「停電によるトラブル」などへの対応が課題として挙げられることから、安定的に電力を供給していく上で、余った電力を蓄えておける蓄電池の開発が求められてきています。

国連環境計画によると、脱炭素社会の実現に向け世界の3分の2にあたる126の国と地域が二酸化炭素(CO2)など温暖化ガスの排出を実質ゼロにする宣言をしたようです。

日本も2050年までに実質ゼロにすると宣言していることから、蓄電池関連銘柄は国策銘柄と2023年も注目のテーマ性と言えるのではないでしょうか。

ＡＩ(人工知能)関連銘柄

ＡＩ(人工知能)とは、コンピューターで人間同様の思考や実行をさせようとする一連の技術のこと。近年、人工知能の技術は大きな進化を遂げ、ロボットテクノロジーに始まり、サイバーセキュリティー、ビッグデータ、ドローン、IoT(Internet of Things)といった、最先端テクノロジーの開発が次々と進み、テレビや新聞で見かける機会が増えたことでＡＩ(人工知能)の認知度も広まっています。

ＡＩ(人工知能)関連銘柄とは、人工知能やロボットの開発・研究・製品・サービスに携わる企業・銘柄グループのこと。

人工知能・ロボット関連の産業は将来的に大きな市場となることが予測でき、自動運転（自動ブレーキ）・医療や介護ロボット・ビッグデータ解析事業など、すでに日常生活に身近な存在として浸透し始めています。

さらに、政府はあらたな成長戦略として、ロボットやＩＴ技術を後押しすることで、３０兆円規模の関連市場を生み出す「第４次産業改革」を発表。ＡＩ(人工知能)関連銘柄は、いわゆる【国策テーマ株】として、成長性が高く各産業に大きな経済効果をもたらすことが期待されています。

海外では、検索エンジンに人工知能の導入、人工知能による地下鉄システムの制御など、世界的にも人工知能・ロボット産業が本格的に稼働し始めていることから、近い将来、日本国内でもＡＩ(人工知能)の急速な普及が想定できることからも、ＡＩ(人工知能)関連銘柄の成長性と株価の動向が期待できます。

全固体電池関連銘柄

全固体電池関連銘柄とは、ポストリチウムイオン電池の有力候補としてその将来性が有望視される全固体電池の研究・開発・製造・販売などを手掛ける企業・銘柄のこと。

世界的なEVシフトの流れを受けて、EVの動力パーツを担うリチウムイオン電池の関連株が注目されているが、それにとって代わる可能性を秘める基幹部品として、幅広い銘柄に物色が向かっているのが全固体電池関連銘柄です。

EVシフトの流れに加え、特許の出願数で日本企業が上位を占めていることで、全固体電池関連銘柄の成長性が注目を集めています。その中でも、全固体電池の本命株と見られているのが、「オハラ(5218)」「村田製作所(6981)」「FDK(6955)」「安永(7271)」などが挙げられます。

仮想通貨・ビットコイン関連銘柄

仮想通貨・ビットコイン関連銘柄とは、ビットコインを始めとする仮想通貨に関連した事業を展開する企業・銘柄のこと。

2017年、ビットコイン価格が高騰を続けたことに加え、米国初のビットコイン先物取引上場など、世界中の市場関係者を巻き込んだ仮想通貨ブームが加熱。

こうした仮想通貨バブルの流れを受けて、マイニング事業を手掛ける企業、取引所の運営、提携関係にある企業などが注目され、幅広い銘柄に物色が向かいました。

特に、仮想通貨・ビットコイン関連株の出遅れとして注目された銘柄「リミックスポイント(3825)」は、材料発表を起爆としてわずか1ヵ月あまりで株価5倍以上の急騰をみせ、2017年を代表する大化け株・テンガバー(10倍株)として大きな話題となりました。

2020年から2021年にかけ再び仮想通貨が盛り上がりをみせてきており、ビットコインは2017年の高値を超え初の3万ドル突破。デジタルゴールドとして高い需要をみせてきているので、2023年は再び仮想通貨・ビットコイン関連銘柄が盛り上がりをみせてくるかもしれません。

ＥＶ(電気自動車)関連銘柄

EV(電気自動車)関連銘柄とは、世界中で高まりを見せている"EVシフト"の流れを受け、電気自動車の普及に関連する産業（半導体・電池・バッテリーなど）の企業・銘柄のこと。

2017年の下半期以降、EVの基幹部品となる「リチウムイオン電池」「全固体電池」「急速充電器」、この三つの派生テーマには、波状的な物色が向かい、2017年の大相場を演出しました。

脱炭素社会実現に向け取り組む流れが加速し、2022年の株式市場においても、EV関連株の本命と見られている「リチウムイオン電池関連株」「全固体電池関連株」、二つの派生テーマに関連する銘柄が幅広く物色されることが予想されます。

また、欧州・中国・米国においても「脱ディーゼル・ガソリン車」の動きが加速しています。世界中で加速するEVシフトの流れに後押しされ、国内の自動車産業の動きに注目が集まります。中長期的なテーマ性なので2023年も注目のテーマ株と言えそうです。

ＩｏＴ関連銘柄

IoTとは、Internet of Thingsの略称した技術で、日本語では「モノのインターネット」と訳され、第4次産業改革の中心として、注目を集めているのがIoT関連銘柄です。

IoT関連銘柄とは、IoT技術に必要なデバイスを手掛ける企業、IoTソリューションやネットワークを手掛ける企業、またはプラットフォームを手掛ける企業など、インターネットに関わる幅広い事業を手掛ける銘柄のことを指します。

IoTが秘める市場規模は非常に大きく、IT専門の調査会社「IDC」では、世界のIoTデバイスは2020年までに300億台に達すると予想され、IoT市場の売上規模は1.7兆ドルまで膨らむとされていました。

2023年を迎えた現在でも、IoT技術を利用した「家電」「自動車」「医療」「農業」「セキュリティー」などが開発され、幅広い産業・企業の成長性が注目を集めています。